第57話

彼女を信じてみよう。


この人にも裏切られるようなら、俺には何かが足りないんだ。


惚れっぽいとか、上辺だけの顔に騙されやすかったとか、包容力がないとか、経済力が足りないとか…。


もしフラれても、それらが分かっただけでも良しとしようじゃないか。


そう考えると少し気が楽になった。


再び最悪な”もしも”が訪れてもいいようにそう考えることにした。



難しい事ばかり考えたってどうしようもないのだから。



かといって、一度裏切られた心はなかなか回復してくれないのは事実。


だからか中々あと一歩深い関係になれなかった。


でも、俺は乙葉に出会い、懲りずにまた恋をした。




「今度、旅行に行こうか?少し遠出して温泉にでもいこうよ」


「―――――うん、いいよ」



乙葉も俺のことを好きでいてくれて彼女からの愛も感じる。



俺は”愛”をまだ諦めたくはない。


そこから広がる未来をこの人と描いていきたいんだ。

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