6、家族
第53話
俺は自分で思っているよりもかなり弱い人間のようだ。
芝居をうって彼女の反応を試すことばかりしている。
それに対して乙葉は表裏がない。
おとぼけな部分はあるけども、芯がしっかりとしていて弱音を吐く人ではなかった。
デレる時もあるけど、筋が通っててカッコいい部分もあり、ますます彼女にハマっていく。
付き合い始めて半年がたった頃、彼女の両親が俺に会いたがっていると聞かされ初めて挨拶に向かうときの事。
あまりいい印象ではないだろうなと、客観的に自分を見て思う。
きっと、そんな類のことを言われるのだろうと思ったが、そうではなかった。
「まあ~!凄くイケてるメンズじゃない!!」
玄関で出迎えてくれた母親の第一声はこれだった。
「お~お~、来たかい来たかい。さあさ、上がって下さいよ、浩紀君」
玄関で俺を褒めてくれる声を聞きつけたのか、お父さんも玄関に駆けつけてくれる。
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