第45話
「・・・・・・・・・」
「なに?そんなに見られたら穴空くって。悪かったよ」
「おんな、できたべ?」
「は?―――そんなんじゃねーし」
「うそつけ、この間まで暗い顔しかしてなかったのに、花背負ってんぞ」
「―――んな訳あるかい。ただの友達だよ」
「ほお、君は”ただの友達”相手にそんな表情するんだ?」
「―――――もう、分かったよ、正直に白状する。最近出会った一つ上の人で、乙葉さんって方。ちなみに友達っていうのは本当。俺の片思いだからね」
「まっじでか?!なんだよ、そういうのは暫くいいとか言ってたくせに」
「しょうがないだろ?出会っちゃったんだから」
「そうか、良かった。お前いろいろなことを考えすぎるし、これからの事を蔑ろにするんじゃないかって心配だったけど恋する余裕はあんのな。ちょっと心配しすぎたわ」
「まあ、俺も。いつまでもひきずってられないし」
「そうか…。どんな人なの想い人は」
「ゲームメーカ会社勤務の人。企画に関わってる人で休み返上で現地調査に行くほど仕事人間。しかも男みたいに豪快なところがあるくせに、不意に可愛いところが出ちゃう人」
「ふ~ん、なんとなく(由香里と)反対だな」
「反対なのかどうかは分からない。人によって態度を変えるような人だったから」
「まあ、そうだな」
鍋島と話してる由香里はとても幸せそうだった。
その表情を佐藤も思い出しているのだろうか?
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