第29話

その後は弁護士に相談して興信所を紹介してもらった。


佐藤が由香里に繋がる人を紹介して過去を調べてもらったら、短期でいろいろな情報が集まった。



相手の男は22才。

鍋島達樹という名前で警備と清掃の会社を経営する会社の息子らしい。


一会社の息子と言っても、金持ちには程遠いらしい。


従業員と経営者の折り合いが悪く、社内で問題も度々おきているようだった。


そういう噂が後を絶たないと経営が危うくなるのは世の常だ。



それに加えて達樹の成績はいい方ではないようで、親がいろいろな手を使って大学まで行かせていることも分かった。


その他、もめごとも多いようで問題が起きるたびに親が金でもみ消しているそうだ。




二人が知り合ったのは奴が中学生の時。


由香里は母親が働く会社の息子である達樹に勉強を教えていたみたいだ。



そのうち身体の関係になり、俺と知り合って付き合ってる間も切れていなかったということになる。



そうして子供ができた。


その時、奴はまだ大学一年生くらいだろうか?

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