第19話

「洗剤で洗った?」

「ああ、ごめん。水洗いしただけ」

「意味なし。」

「ごめんって」



俺だけケラケラ笑ってる。


由香里は不機嫌丸出しで蓮人はポカーンと俺たちを見ていた。



もうダメだ。早いところ終わらせないと俺が壊れてしまう。





「悪い、一緒に見て欲しんだ」


「なにこれ」


「メールのやり取りとヤッてる動画と結合部分の写メ」


「うわっ、マジ?」


「マジ」


「だから俺たちはこんなところに入る羽目になったんだな、納得」



佐藤にラブホに入って話したいことがあると言ったら警戒された。


ついにとち狂ったのか?って。



でも、こうやって付いてきてくれた。


もう、なんなんだよ、男前過ぎんだろ?


俺だったらこんなことできない。間違いなく笑って誤魔化しながら逃げる自信がある。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る