第3話 王都へ
タイセーが王都スイドウバシへ出立する朝がきた。
「よし!!ここまで!!全員整列!!」
「「「はっ!!」」」
ヨミウリ第1近衛騎士団~第3近衛騎士団総勢3,000人が一糸乱れぬ見事な動きで整列する。
ヨミウリ近衛騎士団総長
ムーキー・ヘイワードが前に出て見事な敬礼でタイセーに向き合う。
「タイセー様。王立ドーム学園での御活躍を我らヨミウリ近衛騎士団総員、期待しております!!」
「ありがとうヘイワード総長。皆の期待に答えられるよう、精一杯励んできます。」
「はっ!!総員敬礼!!」
足並みを揃えた3,000人のビシッと決まった敬礼はまさに圧巻!!
タイセーも敬礼を返し壇上を降りると、見送りの家族が待つ玄関前へと足を向ける。
『最後の騎士団との鍛練に意識を僕に譲ってくれて、大晴さん本当にありがとう。』
『気にするな。俺とお前の剣筋の違いにヘイワード総長なら恐らく気付く。そうなると厄介だからな。』
『ふふ優しいね大晴さん。僕の剣筋コピーするくらい剣神様の加護で朝飯前でしょ。』
『うるせえーないいんだよそんな事は。それよりタイセー、ちゃんと大晴さんと呼べるじゃないか』
『だってオジサン呼びしたらオフられるでしょ。その間は睡眠状態で何も感知出来ないから結構嫌なんだよ。』
『そーか、じゃあこれからも大晴さんとちゃんと呼ぶんだなw』
『分かってますからw家族の見送りはどうする?』
『そのままタイセーで頼む。俺の人格を出すのは王都からでいい。その方が何かと辻褄も合わせやすいだろ。』
『そっかじゃあ見送りまでがんばります。』
『任せた』
玄関前にはタイセーの両親である
ヨシノブ・ヨミウリ侯爵(48歳)
末っ子のツバキ・ヨミウリ侯爵次女(13歳)が待っていた。
他の兄2人姉1人は既に王都学園在学中なのでスイドウバシにいる。
「父上・母上15年間お世話になりました。ドーム学園での5年間しっかり学んでまいります。」
「ああ、向こうにはお前の兄も姉もいる。
「はい心強いです。」
「タイセー体に気をつけて過ごすのですよ。それと私の親友
「瑞穂のバーランダー公爵家と言えば水魔法と柔術に優れた家柄だと噂で聞いていますが。」
「そうそのバーランダーよ、
「僕の剣術がどこまで通用するか模擬戦が楽しみです。」
「あらレディには優しく接するのよ。美幸嬢相手に剣術を使う時は身体強化禁止ですよ。」
「分かりました。母上親友の御令嬢には優しく接しますので御心配なく。」
「兄上お元気で。私も2年後受験しますので、それまで落第とかしないように頑張ってください。」
「あははツバキは相変わらず手厳しいな。2回落第してツバキと同級生にならないよう頑張るよw」
「まあそんな!!その時はヨミウリ侯爵家を勘当します。ねえお父様。」
「ハハハ、それは困るな。全員我と
「「はい行ってきます。」」
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次回から王都編スタート
ここで少しだけセリーグ王国に触れておきます。
セリーグ王国(建国245年)
現国王
サダハルオー・セリーグ12世国王(48歳)
総面積1,000万k㎡(日本の約26倍)の広大な領土に1億5千万人の国民が生活している。
首都スイドウバシは人口2千万人
タイセーの地元ヨミウリ領都オオテマチから西へ500kmの温暖な土地。
フェンウェイ・パーク大陸南に位置し、肥沃な国土と海に面してる恩恵を最大限活かし、富国強兵を推し進めながらも
【国家の
建国の父ナガシマ・フォン・セリーグ初代国王の戒めを厳守。セリーグ王国憲法第1条1項目に用いるほど徹底している。
領土北側に侵略国家メジャー帝国が存在。強力な魔物が棲む魔の森とも面しているため、王国民健康な成人男子には18歳~27歳までの間に2年間の兵役義務が生じる。
それ以外の政策で最重要な物に3本柱と呼ばれている基本方針があり、建国以来現在も継続している。
①国民の税負担率は総合計で20%を超える事を禁止する。
②教育費無料。(7歳~20歳まで)
③医療費無料。
いい国だなぁ…
国民を蔑ろにすると滅びるってよ。
何処かの政治家達に聞かせてあげたいw
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