第65話
三浦さんは長い腕を私の肩に置き、イケメンな顔をおしみなく私に近づけた。
置かれた腕の重みで身動きできないし、獲物を捕まえた目で私を見る三浦さんから逃げれる気配はない。
「いい旦那さんになると思うよ?料理上手だし、真穂の好きなお酒作れるし、真穂の好きなところは把握してるし、セックスも上手だし」
「っ!!」
「真穂が本気であのクズと一緒の会社が嫌になったら専業主婦になればいい。俺、余裕で真穂とこれから生まれてくる子どもを養っていけるぐらい稼いでるから」
「………かっこよすぎだよ、三浦さん……」
「なんの覚悟も持たずに生でやんねーし。真穂のこと真剣に好きだよ。付き合うだけじゃもの足りない。真穂も三浦になってよ。いつでも守るよ、真穂のこと。全力で」
こんなまっすぐな気持ちで言ってくれたプロポーズ、断れないよ……。
「いつ、指輪のサイズ測ったの…?」
止まったはずの涙が今度は三浦さんのせいで溢れ出る。
「真穂が寝ている間に。で、返事は?イエス以外聞きたくないけど」
「……イエスしかないよ。三浦さんじゃないとだめだもん」
「じゃあ、真穂も”三浦”になる準備しないとな」
そう言って嬉しそうに笑った三浦さんが抱き寄せるように私にキスをした。
今度は少し長いキスが私を包み込み、三浦さんが見せつけるように周りに目線を向けていることに気づかず、私は嬉しさに溺れていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます