第9話
私達三人の定時の6時半を迎えて、このままスタッフルームの憩いの場のテーブルで、大和は課題を仕上げて行くらしい。
ブルーがきれいなノートパソコンをテーブルにセットしていた。
ヤマの陣地とは反対の文具が置かれていないテーブルでは、一時仮眠から起きた寝起きの友哉君がいた。
「友哉君おはよう!寝癖もいい感じのセクシーだね」
「はよ~はる。髪の毛も無駄に伸びてうぜーんだよね。切りに行くのも億劫でさ」
と、長い脚を組んで、コンビニのサンドイッチを食べてる友哉君の髪の毛は肩につく長さ。それを無造作に片方でまとめている。
足が長すぎて、組んでもテーブルに収まらずに、イスにはななめがけでかけている。
「短髪の友哉君て見たことないからイメージつかないな~」
「切るときはばっさり行くよ。坊主までは行かんけど結構な短髪にする。そんときはピアスやワックスであそぶけんね」
短髪の友哉君も見たいなって素直に思った。
だってイケメンおしゃれな友哉君だよ??
もう見るだけで目の保養でたまりませんから。
サンドイッチを食べる仕草さえもかっこいい。
「友哉君、カフェの後バーのバイトも通し?」
「うんん、今日はカフェだけ」
「そうなんだ!」
長い脚を組みかえる友哉君。
パソコンと向き合ってた眼鏡姿の大和が、彼女??って聞いたら、柔らかい笑顔で、内緒、と友哉君が答えた。
もしくは、”まだ、彼女じゃない”ってことかな。
カーテンで仕切られた更衣室からTシャツに履きならしたいい感じに色の褪せたジーパンに黒革のエンジニアで出てきたササ。
私も男性陣より先に更衣室を借りてて、着替えが簡単の私服ワンピースに着替えてた。
お気に入りのパステルリュックを背負って、もう準備万端だ。
逃げずに、ササを待ってた。
「珍しいな。今日はササとはるの二人で帰るんだな」
細身のスタイルのどこに消えるんだろうかと思う、友哉君の2袋目のサンドイッチの袋を開けながら、驚き顔で見る。
そういえば、あんまり二人で帰るってないかも。
それはもちろん、この男が彼女が途絶えないorオープンだし、そのままバイト終りに友達を遊びとかも多いから。
「誰かさんが夜中に釣りに誘うもんで、課題が遅れてるんですよ」
と、一息入れたササがぶすっと答えた。
「そうだよね、遊んでる割に、やることはちゃんとやってるササって本当にむかつくよね。…いたっ」
ふむふむとうなづいたら、大和のレポートの教材でバシッと頭を叩かれた。
「暴力反対!!」
「いいから帰るぞ」
このままいたらヤマも友哉君も面白がってからかってくるのが目に見えたんだろう。
かわいい従業員用のドアを、ササが先に開く。
「お疲れ様です。ヤマ頑張ってね」
手を振って私もササに続いて扉を抜けた。
終わる、終わる、カウントダウン、、、
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