第4話
キッチンに行くと、レンガ造りの間から、店長が食材を切り分けてるのが見えた。
黒髪ショートの少しかかった揺るパーマをかっこよくセットして、黒渕メガネに左右にさりげなくついてる何個ものピアス。
お店の風貌とは本当に正反対の、癒し系イケメンお兄さ んの店長のいるキッチンに、おはようございまーす!と元気に足を踏み入れる。
「おはよう、はる」
店長は顔だけ私に向けて挨拶を返してくれて、またすぐ包丁で切り分ける下準備に取りかかる。
私もキッチンで手を洗い、店長の隣の調理台で、まな板と包丁を洗浄された洗い場から取りだし準備する。
後ろでは切り分けられたサラダ用のレタスたちがジャージャー流水で洗われる音が響いてる。
「今日は俺より遅かったら、お昼休みにはるちゃんにハンバーガー作ってもらうね」
「がーん!!」
いつも何かしら、店長が目標を作ってくれて、時間を意識した方が早く出来るし、覚えるし、あとあと楽になるから、とのこと。
でも、どうしても店長の方が手際いいし、早いしキレイ!なので、だいたい私が負けて、練習中のお店のハンバーガーをお昼に作ることをしてる。
「店長ハンデ~!」
私の泣き声に、店長は予想してたように、
「今日のはるちゃんの分は少ないよ。今日俺に勝てたら、オリジナルバーガー作ってあげるよ 」
「ほんと!?ほんと店長!?やった!俄然やる気でた!」
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