第3話
「はるおはよう」
パソコン用の黒縁眼鏡をしたヤマが顔をあげて、私に挨拶をしてくれた。
クールな美系やまくんにすごい似合ってる黒縁めがね。
黒紙硬派に見えるのに、少し遊んだ伸びた髪からのぞく耳のピアスがまた似合っててかっこいい。
「大和おはよ」
大和に会えた。うれしくて、満悦な笑みになる。
バイトで会う以外は、なかなか会う機会が作れない。
踏み込めない、だから、毎週土日の会える時間がうれしい。
ササは彼女がいないことを公言してるから、土日はほぼほぼいるんだけど(友達と旅行とじゃ以外で)、大和も。
全然土日いる。
彼女いるか怖くて聞けてないんだけど、たぶん、、いない、と思ってる。
願望が大きいけども。
「今日は課題やってるの?」
大和の近くにリュックを置いて軽くパソコンを覗き込むと、字がずらーと並んだレポートの途中だった。
「おう、レポートためちまって、そろそろやんないとやばいいんだわ」
「普段計画性いいのに珍しいね」
「そこで寝てるコウに夜中釣りに誘われて行ってたら見事に寝不足。講義中寝ちゃうしやばい。友達にノート借りて、それ見ながら今仕上げてる」
「それはそれは災難ですな」
冷たい目でささを見るけど、当の本人は寝息を立てて気持ち良さそうに寝てます。
ささの名前は、航(わたる)。
大和は、ササのことをコウと呼んでる。
この二人はプライベートでも仲良し。
店長いわく、悪ガキ二人だって。
お店に立つ準備のために、足元にあるロッカーに荷物を摘めながら、更衣室の自分のロッカーのカギを手に取る。
土日のバイトも私達だけじゃなくて、深夜はバーにもなる陽だまりカフェは、午後から、先輩たち出勤する。
平日は主婦さんも働いてるし、案外にぎやか。
更衣室はちゃんと作れてなくて、更衣室のロッカーも、必要最低限の大きさで、カーテン仕切りで、みんな制服に着替えます。
なぜなら、みんなの憩いの場のこのテーブルが面積をすごーい取るから。でもこのテーブルがないとやだってぐらいみんなのお気に入り。
椅子もそんなに数がなくて、木こりイメージの椅子や、赤い椅子、デスク椅子と多様。ソファーも一応あるから、友哉くんとかは、バーに切り替わる間は、ソファーでがち寝してる。
女性の制服は、黒のタイトスカートに白シャツ。
黒の腰巻きエプロン。
男性は、黒のパンツに白シャツ。
腰巻きエプロン。のシンプルかっこいい!
私服から制服にちゃっちゃと着替えて、起きてる大和に行ってきまーすと声をかけて、厨房に向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます