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「あの、でも……あなた、九条君に告白……」
「はあ?!何ワケわかんない事言ってんの?アンタ、頭おかしいんじゃないの?」
「あ、すいません……」
そ、そうだった……。
別ルートを攻略しても、独立しているために何も影響しないんだった。
っていうか、紛らわしいからキャラの使い回しはやめてほしい。
馬渕君の時は出てこなかったけれど、目の前にいる彼女はどうやら私のライバル的キャラみたいだ。
「いい?手越君はみんなに優しいんだから。勘違いして恥かくのはアンタなんだからね!」
彼女はそう言うと、私を追い越して校門を先に出て行った。
……何だったんだろう。
一応、嫌がらせ的な部類に入るイベント?
手越君が止め役に入るかと思ったけれど、彼の姿はない。
首をかしげながら歩き出すと、目の前の風景が変わる。
……手越君イベントじゃないのかっ!
やめてよ、もうーっ!
こっちは手越君との親密度を少しでも上げたくて、うずうずしてるって言うのにさ。
ライバルの登場は飛ばしてくれていいからさー。
ため息をついた後、目の前に広がった風景は再び屋上。
……えええええっ!
また屋上のランチタイムイベント?!
さっきご飯食べたばかりでお腹空いてな……
キュルキュルキュル。
「ハニーはお腹の音まで可愛いんだね」
「え?!あ、き、気のせいだよ!」
お腹空いていないって思ったのに、やっぱり一日たったから空腹の設定なんだね。
けど、お腹の音が鳴るってそんな恥ずかしいイベントいらないし!
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