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女の子相手なら、誰にでも言っているセリフかもしれないけど、実際に言われるとやっぱり反応してしまう。
だって、こんなイケメンに可愛いとか言われるなんて。
嬉しくてにやけちゃうよ。
でも、そんな顔を見られたくなくて何とかこらえて、手越君と一緒にカフェに向かった。
「もうすぐ学園祭だけどさ、イケメンコンテスト、オレに投票してね」
「……え?」
イケメンコンテスト?
わからなくて聞き返すと、手越君はハハハと笑う。
「嫌だなー、忘れたの?毎年、各学年から2人ずつ選ばれて、学園祭で投票してナンバーワンイケメンを決めるんじゃん」
「あ、ああ、そうだった……!」
手越君の説明に私はゲームでもこんなイベントがあったなと思い出した。
「ま、今年もオレで決まりかなー?九条は今年も出場辞退してるしね」
「あー、なるほど」
学校1の人気者である九条君が出れば、完全に九条君で決まりだけど、出場辞退かー。
派手目なイベント好きそうじゃないもんね。
反対に手越君はこういうイベントめちゃくちゃ好きそうだし。
今年も……って事は、去年も優勝したんだ?
すごいなぁ。
「ま、人望だよ人望」
「……はあ」
……そっか。
投票制なら、人望厚いほうが確かに有利だよね。
「だから、ハニーも今年はオレに投票よろしくね」
「う、うん……」
他に入れる人もいないし、とりあえず私は返事をした。
「ほら、あそこだよ。新しくオープンしたカフェ」
手越君が指さした方向に、綺麗なカフェがあった。
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