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確かに美しいけどね!



でも、それは自分で言っちゃダメだよ。




「あのー、九条君」




特に用事はないんだけども、私は声をかけながら生徒会室のドアを開けた。




「ん?何、滝沢さん。また何か頼まれた?」



「ううん。九条君、ここにいるのかなーって思って来てみただけ」




そんな言葉がすんなり出た事には自分でびっくり。



攻略前から、緊張してどうしていいかわからないよと困っていた自分はどこに行ったんだろう。



九条君がナルシストキャラだってわかったから、攻略前にあった愛情が下がったのかもしれない。




「……僕に何か用が?」



「聞きたい事があって」




そう答えると、九条君は窓際の席に座った。



生徒会室内で唯一日が当たっているその場所に。



あたたかい場所だから、そこに座るのかな?



真冬のひなたって、貴重だもんね。




「聞きたい事?何かな?」




九条君はおもむろに鏡を取り出すと、自分の顔をチェックし始める。



……この光景、少し見慣れたかも。



クルクルと指先に髪を絡めて、髪形のチェックまでしている。




「あの、九条君はキラキラしているものが好きだって、ウワサを聞いたんだけど……」



「キラキラしているものは本当にいいよね。見ていて心が落ち着くよ」



「それでね、もうすぐクリスマスでしょ?」



「クリスマスはイルミネーションがどこも競うように派手になるから好きだなぁ」



「九条君は、クリスマスに欲しいものって何かある?」




九条君は、イルミネーションが好きなのかと頭の中のメモに記入する私。

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