最終話
電車の中の憧れの彼女は、ネットの中の大好きな人で。ネットの中の大好きな人は、電車の中の憧れの彼女。私は、その人そのものに惹かれていたのだ。
「私もね、ずっと電車で気になってたの」
yukariさんは、鼻歌でも歌いそうなほどふわふわした声で言う。私は緊張して、大したことも話せずに相も変わらずしどろもどろ。
「有未ちゃんだってわかった時は嬉しかったなぁ。ね?私たち気が合いそう!」
私の左手を取って、いとも簡単に指を絡める。いわゆる、恋人繋ぎだ。yukariさんは、あたかも普通かのように接するが、私は恥ずかしくてゆでだこのように真っ赤になる。
「有未ちゃん、これからもよろしくね?」
「こっこちらこそっ!!」
それから二人の朝は「おはよう」で始まるようになった。
電車と君と、私。 洗拓機 @sentakuki1217
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます