第4話
待ちに待った日曜日。十一時ごろに着いた私は、ソワソワと前髪をいじってみたり、スカートをたなびかせてみたり。
<@有未 そろそろ着くよ!>
十一時半を回る頃、連絡が来る。ついにyukariさんに会えると思うと、緊張が一気に押し寄せる。私、今変じゃないかな?イメージ崩さないかな?会って嫌がられたらどうしよう……。
<@yukari ポニテで赤いスカート履いてますっ!!>
さらっと特徴をあげて、見つけやすいようにしておく。こっちから話しかけるのも、恥ずかしい。間違ってたらもっと恥ずかしいし。
「……有未、ちゃん?」
背中からかけられた声に振り返ると、電車の彼女がいた。
「な、なんで名前を……」
「yukariです。まさか本当にあなただったなんて」
電車の中の、憧れの彼女は、呟いったーで大好きだったyukariさんだったのだ。私は頭がパニックになって、しどろもどろになる。
「あわ、ああ、yukariさん!はじめまし……て?でいいのかな?あわわわ」
yukariさんはふふ、と笑って「この間はありがとうございました」とお礼を言う。至近距離で見る彼女は、もっと素敵でお花の香りがした。
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