第5話坪井の事件簿
坪井と恵は、坪井のアパートで酒を飲みながら、映画を観ていた。
「リング」を。レンタルビデオ屋で借りてきたものだ。
一本500円。
2人横に座り観ていると、恵が言う。
「私って、自分から好きって言った事無いの」
「なんで?」
「男が寄ってくるの。そして、テキトーに遊んで捨てるの」
「何人くらい?」
「20人以上」
坪井は、恵を押し倒した。キスをした。濃厚なキスを。
そして、恵をベッドに連れて、坪井の顔に恵がまたがる感じの体勢になり、坪井は舐め始めた。
恵は、あんあん、言っていた。しばらくすると、恵は、坪井のモノを舐め始めた。
坪井は立ち上がり、舐めてる姿を見ながら、頭を押さえて、腰を振った。
2人とも、裸になって、坪井が入れようとした。
「待って!」
「何を」
「わ、私、初めてなの」
「何が?」
「エッチ」
「だって、20人男がいたんだろ?」
「ウソなの」
「ま、関係ねぇや」
と、言って正常位で入れようとすると、開いた両足がペタッと、180度開く。
「おいおい、何だよ、恵の脚は?」
「私、昔、バレエやってて身体がやわらかいの」
180度開いた股に入れるのは至難の技。
バックに変更した。
すると、今度は穴が変な方向と言うか、痩せてる女の子の穴に入れるのは難しい。
「あれっ?あれっ?えいっ!」
「あん」
やっと、おっぱじまった。
15分くらい腰を振り、最後は顔に射精した。
「どうだった?」
「気持ちよかった」
「ウソはダメだよ!」
「ゴメンなさい」
2人はシャワーを浴びて、ビデオの続きを観た。
当時はDVDはまだ出始めで、ビデオが主流だった。
それから、会うたんびに、エッチしていた。
その事を大崎に話すと、
「僕も最近は、顔射ばっかだな。女なんか顔射しときゃ良いんだよ」
「おい、アンタ!それは、非常に危険な思想だよ!」
「だって、AVでも顔射ばっかりじゃん」
「でも、正常位が出来ないんだよね」
「女はぽっちゃりの方が気持ち良いよ。坪井先生。痩せてる女の子は痛い」
「骨が当たるんだよね」
「そうそう」
「あ、中本、振られったってさ」
「そう思っていたよ、大崎先生」
2人は缶コーヒーを飲みながら、タバコを吸っている。坪井が空の缶にタバコを入れると、ジュッと音がした。
「僕さ、女に太さはあるけど、長さが無いって言われたよ」
「いいじゃん。大崎先生のソレでイクんでしょ?」
「うん、まぁね」
「オレなんか、痛いとか前の女言ってた。今の女はまだ、エッチ知ったばかりだから、痛い!と思っていたら、気持ち良いって言いやがるよ」
「良いじゃん」
「この空き缶入るかな?」
「アハハハ、外人じゃ無いと無理じゃね」
「そうだね」
2人は必修科目の刑法総論の講義を聴きに言った。
坪井が机に座っていると、椅子を足で押してくるヤツがいた。振り向いて、
「ちょっと、やめてもらえませんか?」
と、言ったが金髪の男はニヤニヤしながらまた、足で押してくる。
坪井は立ち上がり、金髪の男の胸ぐらをつかみ、顔面に頭突きした。
金髪の男は、
「ウグッ」
と、言って崩れ落ち、更に腹を坪井は蹴り上げた。
教室が騒然となる。大崎が
「どうした?坪井君」
「コイツが、背中を蹴ったんだよ!」
そのまま、坪井は金髪の男の髪の毛を掴み、
「お前、次会ったら殺すからな」
と、言って教室を出て行った。
金髪の男は鼻血を出して、苦悶の表情だった。
周りが、ダセェ〜と言う。金髪の男も教室を出て行った。
次回の講義から金髪の男は見なくなった。
「坪井君って、将来警察官目指しているのに、キレたら殴るんだね」
と、長椅子に座り灰皿に灰を落としながら大崎は言った。
「分からんヤツは有無を言わさず殴るね」
と、坪井は2本目のタバコに火を付けた。
「何か、極真空手とかしてたの?」
「いや。ケンカは素人だよ」
「そっか。でも、頭突きでアイツ鼻血流していたね」
「馬鹿だよ。オレが九州訛りだから馬鹿にしてたんだよ」
そこに、金髪の男が現れた。手にはナイフを持っていた。
大崎はナイフに気付き、
「誰かぁ〜、警察呼んで!ナイフ持ってる!」
と、叫んだ。騒ぎ声を聴いた女の子は警察に電話を始めた。
金髪の男は右手にナイフを持って坪井に突進してきた。
坪井はナイフで刺される瞬間にナイフの刃を右手で掴んだ。
直ぐに血が流れ出した。
そのまま、坪井は金髪の男の右手をねじって、ナイフを奪い、太ももに突き刺した。
「ギャー!いってぇ、いてぇよう」
大崎と坪井は金髪の男を取り押さえた。左太ももに軽くナイフが突き刺さってる状態。
間もなく警察官が走ってきた。
金髪の男と坪井は救急車で運ばれた。坪井は右手の手のひらを深く切っていた。
金髪の男は治療を受けた後、逮捕された。
大崎は事情聴取で色々聞かれ、数日前に起こった金髪の男の嫌がらせの反撃を食らった事による怨恨の事件は新聞に載った。
坪井は正当防衛が成り立ち、無罪。
翌日、坪井は金髪の男の家族から謝罪の言葉とお金をもらった。
それは、ツーバンドルあった。
治療費らしい。
しばらくはペンを握れないので、大崎のメモしたノートをコピーしてもらった。
坪井は、良い勉強になった。こんな事ならもっと痛めつけても良かったと。
この話しは、サークルの全員が知ることになる。
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