第5話

大学の講義を受けながら

学食で席を探すときも

いつも探しているんだけど……


簡単に彼女は見つからない


同じ日本に

同じ大学に

同じ時代にいるのに


何故

会えないんだろう



理由は

考えるだけ無駄なことは

分かっていた


名前も知らない

顔すら

一瞬しか現実には

見ていないそんな人物を

探すことなんて

簡単そうで

簡単なんかじゃないから



そんなことを考えながら

大学構内を歩いていたら


弓道部の部員が

弓矢を飛ばしている音が

聞こえてきた


音の方を振り返る



その中でひときわ

目に留まる人物が

彼の視界に入ってくる



黒髪で色白な人物から

俺は目が離せなくなった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る