第26話

「え?」



「……だからー意外と身近にいるんじゃない?」



築島の間が気になる。



「高橋君、恋愛に興味無いから、気付かないんじゃないかなって」


と言って彼女は、にっこり笑った。



なんだか、はぐらかされたような気がする。


結局、築島に好きなヤツはいるのか?いないのか?



っていうか、俺、なんでこんなに気になってるんだよ?


別に、築島が誰を好きだろうと俺には関係ないわけで。


だけど、築島も何であんな意味深な言い方するんだよ?


気になってなくても気になるじゃないか?


っていうか、俺、やっぱ、気になってるな。



『いると思うよ』



なんて確信に満ちたこと言われたりしたら、


俺………


勝手に誤解するぞ?



誤解してもいいのかよ?




頭の中で思ってることを築島に聞けたらいいけど


さすがに、それは、




聞けるはずもない





弱気な?



俺。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る