第18話

今までは、ちょっと背が高めの、変わった感じの子っていうくらいしか、思って無かったんだけど………。


一度意識してしまうと、なかなか元には、戻らないようで…。



『高橋君』


と呼ばれるだけで、何故かドキドキしていた。



呼ばれる度に、


心臓止まれっ!

止まってくれっ!


なんて思っていた。


まったく、アイツが、あんなこと言うから、隣にいるってだけで緊張するじゃん。


築島は、そんなオレの戸惑いには、気付かずに普通に話しかけてくる。




すでに冷やかしの対象になっていたなら、


今さら、素っ気ない態度をあからさまに見せても、余計に、からかわれそうなので


努めて表面上は不自然な態度を見せないように気をつけた。



が、それから、少し経っても、俺は、築島から一向に告白される気配は無し。



どうやら、アイツの勝手な思い過ごしだったみたいだ。



それとも、俺が気付いていないだけなのか……。


築島の性格は、まだ熟知してないけれど


多分前者であること間違いなさそうだ。


読みが外れて残念だったな。


俺は、何故か内心得意気になっていた。

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