第67話

間がまた出来ました…



そして…

また、社長の笑い声が聞こえました。


「明日のお昼のことですか」


「え?何だと思ってました?」


社長は、それには答えず


「吉田さんって、天然だって言われませんか?」


「どうでしょう…でも、あまり年相応には見られないことが

多いかな…」


「そうですね、僕も初めて会った時、本当に10歳近く離れてるのかな

って疑問に思ってました」


「社長は、大人っぽいですもんね」


「…だから、僕たちはお互いの年齢差よりもお似合いじゃないかって

思うんですけど、どう思いますか?」


笑った後、またストレートに

そんな質問を投げかけてくる社長。


ある意味、社長だって天然じゃないですか?

そんなことサラリと言ってくるなんて…


少なくとも、私は慣れてないです…。


「えーと…まぁ、姉弟くらいには見えるってことですかね」


社長の言葉に何とか対応した私でした。


ここで、年下の可愛い女の子とか、同年代の女の子なら


「そう思います!」


なんて言うんでしょうか…


そんな子たちの爪の垢を煎じて飲みたいなと思う私でした。



「えーと…じゃあ話を戻して、明日のお昼ですか?」


「ええ。お弁当作ろうかと思ってたんですが、明日の朝は

早く起きれる自信が無いので…コンビニで済まそうかと…」


「それなら…明日も奢らせてください」


「いえいえ、いくら社長と言えど、そんなに毎回

お金を使わせるわけにはいかないです」


「もちろん、条件はありますよ?」


「何ですか?」


「吉田さんがお弁当を作る日は、僕の分もお願いします」

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