第64話

彼女を送って、シャワーを浴びたりして

そして、そろそろ寝ようかと思っていた時…

僕のスマホが鳴った。


スマホの表示を見るとそこには

彼女の名前が載っていた。


一応、何かあったときに連絡が来ては

心配なので、初日のうちに僕は、彼女の番号を

登録していた。



先ほどは、ありがとうございました。

無事に着きましたか?

また、明日も、よろしくお願いします。



メッセージは、ちょっと堅苦しくて

先ほどのいい雰囲気の余韻は感じられなくて

僕は、少し寂しく感じた。


でも…

今、このメッセージが来たということは

彼女も起きているということ。


夜遅いけれどいいのかな…

起きたら、また朝になって、彼女と

顔を合わせられるのだけれど…


迷っている思考とは裏腹に僕は…

彼女に電話をした。



電話の呼び出し音を

何度も鳴らすけれど

なかなか彼女は電話に、出てくれなかった。


もしかしたら

お風呂に入ってるとか…なのかな…

さっきショートメールが来たばかりなのに

すぐ寝てしまったということはないはずだ。


諦めて、電話を切ろうとした時…


「あの…吉田です」


彼女の声がスマホから聞こえてきた。

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