第63話

布団に入りながら、私は今日の出来事を

思い出していました。


朝、起きた時は、まさか

こんな盛りだくさんな内容の一日なんて

想像していなかった…


お弁当…

明日は作っていくべきか否か…


お弁当…作っていってあげるべき?

それとも、明日も一緒に社外でランチすべき?


お弁当…自分の分だけなら

適当に作ってしまえるけれど…

社長の分までとなると…


でも…毎日、社長と社外ランチしてると

社長のお財布に申し訳ないし…


どうしたらいいんだろう…


っていうか…

そういえば、社長

この続きは、また今度で。


なんて言ってたけど

今日は、おでこにキス止まりだった…


私的には、むしろ、おでこにされたキスの方が

印象に残っているけれど…



どうしよう…

なんだか眠れなくなってきてしまった…


社長は、どうしてるのかな…



社長も、私のことを想って眠れなくなってたりするのかな…


時計の針は0時近くを示していました。


布団を出て、カーテンを開けたら

月が今も綺麗でした。



社長も、この月を見てるといいな…


それとも、もう眠っているかな…



あ、そうだ…

まだLINEの交換はしてないけれど

名刺に携帯の電話番号は載っていたはず…


ショートメール…っていうのも

気が引けるけれど

それで、お礼でも書いておこうかな。


遅い時間なのが申し訳ないけれど…


起きてたら、返事貰えるかもしれないし…


密かな期待を胸に

私は、社長宛のショートメールの番号が

間違っていないか、何度も確かめてから

送信ボタンを押しました。

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