第50話

社長が私のことを

好いてくれているのは

分かるのだけれど…


だけど

どうやったら

社長との距離が

縮まるのか

私には分からず…



縮めたいけれど


私も好きです


そう言ってしまいたいけれど

そう言った瞬間

お互いの中にある

淡い言葉にしがたい

その気持ちを

簡単に説明してしまうなんてこと

したくはなくて…


縮めたい距離は

一線を超えてしまえば

簡単に埋まるでしょう

きっと…


でも

そんな物質的な距離ではなく

精神的な距離は

言葉や形にするのは

きっと

難しいと思う…


相手のことを

大切にしているからこそ

簡単には

その距離を埋めずに

少しずつ、間合いを縮めていきたい


社長も

そんな風に

私のことを

もしも想ってくれていたなら

一番いいんだけどな…


ただ単に

好みのタイプだったからとか

年上で落ち着いているから

だとか

そんな理由じゃなくて…




雨宮社長…

優さん…


こんな

乙女チックな私のことを

知ったら


君は笑いますか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る