第5話

面接を受ける会社の前に辿り着き

ドアをノックすると

室内から声がしました。


ん?

あれ?

まさかこの声の持ち主は?


ドアを開けると

そこには

先ほどのイケメンが!


わー

凄いな

私。

すでにこの時点で

運を使い果たしてるかも。


「面接に来た方ですよね?」


「そうです」


「すみません、急に今日来て頂きたい

なんて言ってしまって」


「いえいえ、とんでもない。

あ、先ほどは、ありがとうございました」


「え?」


「エレベーターでは、ご親切にして

いただきまして」


「いえいえ、まさか、うちの会社を受ける方だとは

思いもせず。」


「私もです、まさかこちらの会社の方だとは

知らず。」


私は、イケメンの社員の方の案内で

テーブルに案内されました。


室内には、ほかの社員の方は

今はいないようで、イケメン社員と私だけでした。


わー

なんか緊張してきた。

イケメンと二人とか、なかなか無いシチュエーションだし。

しかも、履歴書なしで面接とか、どんなこと聞かれるんだろうか。


「実は、うちの会社の面接を受ける方は、あなたが初めてなんです。」


「そうなんですか?」


「はい、しかも、僕自身、他人を面接するのは初めてで」


イケメン社員は、少し困ったような表情を見せました。


「自己紹介から始めます?」


私は、場を取り繕うつもりでそう言いました。


「普通は、どうなんでしょう?」


「私も、履歴書の提出の必要がない会社は久々なので

なんとも言えないのですが」


「履歴書は、要らないって思ってるからいいんですよ。

でも、どうなんでしょう?僕は、あなたを雇う立場で

あなたは、僕の元で働いていただける人材です。

自己紹介は、僕からしたほうがいいのかな?」


「お任せします」


「では、僕から」


そう言ってイケメン社員は話しだしました。

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