第40話

なんて会話をしていたら


急に、雷の音が・・・


「きゃー」


と叫ぶと同時に、私は、先輩にしがみついてました・・・。



「す、すみません!私、雷ダメなんです」


慌てて離れたら、またしても雷が鳴って、

私は、先輩に、しがみついてしまいました。



「役得」


「え?」



なんだか、今日の先輩は、いつもと雰囲気が、態度が違います。

さっきの・・・可愛い発言とか・・・

あんなこと云うなんて思いもしなかったし。


今だって、私が、こんなに不安にさいなまれているというのに、役得とか・・・云ってたよね?



「いや、なんでもない」


と云った後、先輩は涼しげな顔を浮かべていました。



雷が鳴るたびに、離れては、しがみついていた私に、呆れたのか先輩は、云いました。


「そんなに怖いのか?」


「見たら分かるじゃないですか!」


「じゃあ、このままずっと抱きしめててやるから、安心しろ」



そう云って、雷がおさまるまで、しばらくの間私のことを、ただただ、何もせずに、背中に腕をまわして、抱きしめ続けてくれました。



「す、すみません・・・」


「いや、ここは、謝るところじゃないだろ」


「え?」


「まだ、雷の音怖いか?」


「ちょっと・・・」


私が云い終わるか、終わらないかのうちに、先輩の顔が近づいてきて、私の唇に重なりました。



いつもより、かなり長めでした。


息をする間もないくらいに・・・。


しかも、いつにもまして甘いキスに、私は、顔が火照ってきました。



頭がぼーっとしてくるくらい、何も考えられなくなって、私は、ただただ雷の音をバックに、先輩からされるキスに酔いしれるのでした。

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