突入

第28話

夏休み中、先輩はずっとアルバイトを

していましたが、付き合って間もないせいか、何かと時間を作っては会う日が多かった気がします。

先輩のキャラは、想像したとおり、滅多にメールも電話もしてこないタイプ。

だけど、意外ときっちりしていて、週末には、必ず、何かの用事があるわけでもないのに、電話をくれる。


その先輩の優しさが、とても嬉しい私でした。


映画好きな、先輩と1日で3本も立て続けに映画を観たのが、一番印象的だった気がします。


とりあえず、私と、吉野先輩の恋愛は、順調そのものでした。


えっと・・・


進展は・・・あれ以上はないです・・・


あれ以来、キスもしていません。


先輩は意外とというか、やっぱりというか

硬派なんですよね。

そういうところが好きだからいいんですけど。


そして、私自身、またあんなことがあったら、心臓が、足りないです。


今は、まだ、たまに会って、手を繋ぐのが精いっぱい、電話に出て、必死に受け答えするのが精いっぱい。



これ以上、進展してしまっても、私のCPUでは、処理できなくなってしまう・・・

と思っていた時でした。


週末。


いつものように先輩から電話がかかってきました。

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