第5話
彼氏になった人たちに
別れる気になった理由を
毎回聞いているんですが
「愛されている感じがしないから」
なんだそうです
彼氏に対する態度も友達に対する態度も、いつも同じだからなんだと思います
というか
そもそも、断り切れずに付き合った人たちに、そんなにすごい恋愛感情をもてるものなんでしょうか?
「でも、振った奴のほうが毎回落ち込んでいるっていうのは、どういうことなんだろうな?」
「あのー先輩、私だって落ち込んでますよ?」
「次から次へと、男を変えるお前のどこが落ち込んでるっていうんだ」
私
どうやら、かなり軽い女子に見られてるみたいです
ただただ毎回、断りきれないだけなんですけどね
やはり、美男美女の両親を持ったのは不幸だったのかもしれません
吉野先輩も
私を軽い女子と思っているのでしょうか
寝ている今は、この話は聞こえなかったと思うのですが
というか、私に興味なんて無いですよね
でも、いいんです
私は、映画を一途に愛する吉野先輩に恋をしてしまったんですから
そうこうしてるうちに
他のメンバーが集まってきます
「ちわー」
「どーもー」
なんて声と同時に
3年生の先輩や1年生の後輩君たちも
でも相変わらず起きない吉野先輩
よっぽど疲れてるのかな
そう思いながら近づいてみようとしたら
目を覚ました吉野先輩と
ちょうど目が合ってしまいました
あまりの偶然に
どきりとしたのですが
心の中では
なんてついているんだろう
と思ってしまいました
吉野先輩の寝顔がちょっとしか
見れなかったのは残念でしたけど
先輩と目が合うなんてことは
初めてだったので
本当に今日は
ついてるなぁ
と思わずにいられない私なのでした
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