第70話

「そ、なんか部屋がないとかで勝手にグレードアップされちゃった。おかげで彰人とスウィートルーム」


「それは、ちょっと面白いですね」


「彰人が寝たから、抜け出してきた。なんか男2人でスウィートも気持ち悪いしね」


そう言って李人さんはソファに座った。


ぽんぽんと隣をたたく。


隣に座れということだろう。


恐る恐る、少しだけ距離を空けて李人さんの横に座った。


窓が大きい分星空が綺麗に見える。


まるで天然のプラネタリウムみたいに。


「彰人に根掘り葉掘り聞かれたよ」


「付き合ったことですか?」


「うん」


「そうなんですか」


愛美まなみちょっと嬉しそうだね」


「あ、いえ…」


一瞬でも、あきちゃんは私のことを考えてくれたのだろうか?

それなら、ちょっと嬉しい。


「俺は嫉妬で狂いそうだったけどなー」

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