「これが恋かどうか、分からない、けど」

「けど…？」

「ずっと愛美（まなみ）に会いたかった。写真でしか知らないし、【愛美】という名前しか知らなかったけれど…」

彼の顔が見れない。

どんな顔をして、そんな恥ずかしいことを言っているのだろう。

でも、

恋か、どうか、わからない。

彼はそう言った。

卑屈な自分は嫌い。

だけれど、これまでの全ての出会いや出来事が私をそうさせてしまう。

「それは、藍美が好きだから…じゃない？」

「…え…」

「私は、藍美に奇跡的に顔が似ているから…あきちゃんが付き合ってない方を選んだんじゃない？」

「…っ」

息を呑む音がした。

ほら、やっぱり。

図星なんだ。

そう思って彼の方を見た。

「え…」

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