第41話

「かんな、寝てたのかよ」


「な、凪…?」


セットされた黒髪にスラっとした長身。

紛れもなく凪だ。


「ほら、昼飯食いに行こうぜ!」


「昼飯?どこに…?」


「はあ?寝ぼけてんのか?中庭に決まってるだろ」


「な、中庭?」


「ふうー!お熱いね〜夏なのに」


菜乃花が後ろから冷やかしてくる。


状況が理解できない。


私は今25歳だ。


なのにどうして高校生なのだろう。


「じゃー凪くん、かんなのことよろしくね〜」


バンっと背中を押され、よろけたところを凪に受け止められた。


「お、おい、大丈夫かよ」

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