第40話

とっさに凪の胸に手を当ててしまう。


凪の体は生きていないように冷たかった。


「凪…?」


「おいおいかんな、大丈夫かよ?早くお昼食べに行こうぜ」


目を細めて私に笑いかける彼。


何度も見たその笑みはもう何年も見ることはなかったはずなのに。


ーどうして…。


突然目の前の凪がぐにゃりと揺れた。


ー何、コレ。


『かんな、大好きだよ』


『かんな、それ似合う』


『別れるスポット!?行きたくねー!』


ーこれは、昔のこと?

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