第10話
「えーっと、そういう意味ではなくて…」
「なくて?」
「…」
なんでおい質問なんてしてるんだ自分。
さっさと席をどかなくては。
何か危険信号が鳴っている。
こういう男性はえーと、えーとなんていうんだっけ、
誰にでも声をかける…
「すみません、ほぼナンパです…」
とメガネの彼は私のセリフを先に取ってしまい、さらに気まずい雰囲気が流れた。
ー何この人…
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