第8話

「…?」


こんな時なんていうのが普通なのだろうか?


あざとく、同意?


それとも可愛く怖がるふり?


どちらもできず固まる。


代わりに思ったことは、【イケメン】の一言。


メガネをかけているが黒縁の奥には丸っこい優しそうな目が見える。


綺麗な黒髪はサラサラで今流行りのセンター分けではなく、無造作な感じ。


それでも清潔感がある。


「あ!ごめんなさい!急に話しかけて」


「あ、いや…」


むしろ、イケメンに話しかけられて黙ってごめんなさい。


そう言いたかった。

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