第50話

「この先、貴方達が会う方法は一つ。転生することよ。」


「転生?」


「貴方に一つ、奇跡の魔法を送るわ。もう一度あの子に会える魔法を」


「もう一度…あの子に…!」


「けれど、その魔法はいつ発動するかはわからない。何十年後か、何百年後かもしれない。そして、あの子は貴方のことをわからないの。この魔法は貴方に送るものだから」


「俺のことをわからない…」


「あの子は、貴方と同じ時に生を受けるわ。新しい人生を歩む1人としてね。その時に貴方があの子ともう一度出会える魔法を送るわ」


「本当に奇跡のような魔法だ…」


「そう。再び生を受けても、あの子は貴方に恋をしないかもしれない。それでも、この魔法を受ける覚悟がある?」


そんなの、答えはひとつだ。

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