第24話
「えええー!!」
玄関で桜の声がこだまする。
それはそうだ。
玄関で本を読んで待つのが絵になる人がそこにいたのだから。
「やぁ」
笑顔でやぁじゃないって。
「なんで…」
「莉音さんが元気になったのか確認したくて」
「まあ、元気ですけど」
「よかった、じゃ、一緒に帰りませんか?」
「おい、お前さ」
ズイッと前に出たのは翔太だった。
「何か?」
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