第42話
「海外?
…あぁ、ババァいつだかフランスに行ってたな」
「うん、そこで会ったんだよね。
初めて会った時は人攫いかと思った」
「は?人攫い?」
「『お主綺麗な目をしとるの、もっと見せてはくれぬか?』
ってさ、承諾したら連れて行かれると思わない?」
『………』
一斉に黙った俺達とは違い、赤毛は笑ってる。
「でも雫様はそれに付いて行かれたでしょう?」
「そうだな、付いて行った」
『は?!』
「どうしてついて行ったんですか?」
「面白そうな雰囲気がしたから」
『面白そうだからって、付いて行くな!!』
愛流以外の声が揃う。
「あっはは!流石雫様!!」
「お目付け役がそうやって許してるからつけあがるんじゃ…」
雄大が呆れ気味に言うと雫は首を傾げる。
「お目付け役と言いつつも、好き勝手やる俺に付いてくるだけ。
愛流は基本的に俺のやることを否定する様な人間じゃない」
「雫様のやることなすことには常になにか意味が込められているので」
「3割位は意味ないぞ」
「そういう返事が返ってくると思ってました」
それが当たり前だと判断している辺り、もう手遅れなのだろう。
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