逃げ場がない状況と脇腹を攻め立て挑発するその刺激に耐えられなくなり自然と涙目になってしまうが、込み上げてくるくすぐったさに思わず笑みも浮かべてしまう。

「り、陸斗さん！！……ふふ、ほ、んとに止めてください！！」

「ギャハハハ！！」

大声で笑うと更に追い討ちをかけるように力を入れてくすぐられる。

あ……もう、死んじゃう……。

「りっくん、あまりイジメちゃダメよ～」

明日香さんの能天気な声を聞きながら死にかけていると、漸く陸斗さんが手を離してくれた。

「ギャハハハ！どうだ、参ったか！？」

「ま、参りました」

やっと離してもらえて、ぐたっとしていると陸斗さんがバシバシ背中を叩いてきた。

「これに懲りたら俺様には逆らわないことだな！」

「は、はい。ごめんなさい……」

なんだか一気に疲れてしまった……。

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