第72話
「あの、陸斗さん……他の皆はまだ寝てるんですか?」
「あー、でもそろそろ起きてくるんじゃねえの?大体11時くらいから皆集まって朝飯食うからな」
「そうなんですね!!今何時だろう……」
辺りを見回し取り付けられている時計に目をやると時刻は10時30分を指していた。
「あと30分位ですね!雅久さんも起きますか?」
「そうだって言ってんだろ!!ほんと馬鹿だよなお前」
もう少しで雅久さんに会えるのかと思うと、たった数十分でもひどく待ち遠しく感じた。
頬を緩ませ時間が経過するのを待っていると陸斗さんの飴色の瞳が私をじっと見つめていた。
「ど、どうかしました?」
また何かしてしまったのではないかと慌てて考えを巡らせていると、ふと軽く笑う声が聞こえてきた。
「お前、ぶっ倒れてんの雅久に拾われたんだろ?」
飴色の瞳が楽しそうに細められひとまず怒らせてはいなかった事に安堵する。
「はい、その通りです……」
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