第69話

こ、怖い!!


どうしよう……雅久さん助けて……。






「り、陸斗さん!!ごめんなさい!!もう絶対に睡眠の邪魔はしませんから!!ゆ、許してくーー」






「ちょっと、りっくん何してるの?」






殺されると思った所で陸斗さんの背後からおっとりとした女性の声が聞こえてきた。






「あ?何って、こいつが俺の睡眠を邪魔しやがったから懲らしめやろうと思ってな」


「泣きそうじゃない。可哀想~、りっくん最低ね」






声の主は明日香さんだった。






「うっせぇ、ババァ」


「ババァですって!?やだ、貴方ほんと最低ね」


「どう考えてもババァだろ、アラフォー」


「もういいわ、今日はりっくんのご飯なし」


「なにっ!!……くそ、そうくるか。わ、悪かったよ!!ババァなんて嘘に決まってんだろ?40になんて見えねぇよ!!なぁ?椿」






私に何かを訴えるように目線を向けてくる。






「あ、は、はい!!お肌が綺麗ですし、とても40歳には見えないです!!」


「だってよ!!良かったな!!」


「あら、そうかしら?……まぁ確かにお肌には結構自信があるの~!!……ふふっ、なんか気分良くなっちゃった。今日はパンでいいかしら?」


「お、おう!!頼むぜ!!明日香の手料理は最高だからな!!」


「まぁね~椿ちゃんもパンで良いかしら?」


「あっすみません、私の分まで……ありがとうございます!!パンでお願いします!!」






そう伝えると明日香さんはニコニコしながらキッチンへと向かっていった。

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