第66話

この部屋は暖房が効いているのか、とても温かいけれど昨日の肌寒さからするとこっちの季節もきっと秋だと思った。






歯磨きを終えると、次は顔を洗おうとしたが髪が邪魔なためゴムを探し回る。


しかしゴムは見当たらなかったため、仕方なく近くにあったタオルで髪をきつく縛った。前髪も邪魔なため落ちてこないように水で濡らし固める。






さっそく石鹸を泡立て、優しく顔を洗う。


ふふ……我ながら良いアイディア!!






ん?


洗顔を遠慮なく使ってしまっているが、泡立ちがとても良く、いい香りが鼻をくすぐり嫌な予感がして一気に顔が青ざめていくのがわかった。


この石鹸、めちゃくちゃ高かったらどうしよう!?


泡立ちからして絶対高級だよ……。






シャンプーや貰った服などを数えるとキリがなかった。


弁償!!……でも私お金持ってきてない……。


どこかで働いて返すしかないよね?


何から何までお世話になる訳にはいかないし、早めに働かせてもらう所を探して生活費ぐらい自分で稼がないと!!






洗顔を終え側に置いてあった櫛で髪を整えた私は再び部屋を後にする。






そういえば時間まだ確認してなかった。


何時になったんだろう……?

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