第54話

「まぁ、待てよ。椿の髪乾かしたら説明する……。よし、椿後ろ向きな」


「はい!お願いします!!」






髪が長いため10分程度かけて、やっと乾いた。






「よーし、終わった。綺麗な髪だね」


「そ、そんな事ないですよ……ごめんなさい、乾かしてもらっちゃって」


「椿は俺に甘えていいの。分かった?」


「……は、はい?」


「よしよし」






私の頭を撫でると髪を手櫛で溶かしながらソファーに座り直す。そして再び私の腰を抱き寄せると漸く本題を話し始めた。






「今日から一緒に住む。名前は椿だ」


「も、百瀬椿です。16歳です。あの!急に一緒に住むなんて迷惑ですよね。……本当に図々しくてごめんなさい。でも、もし良ければなんですけど、その、お手伝いでもなんでもしますから……な、仲良くして頂けませんか?」


「お前16?絶対嘘だろ」


「え?本当ですよ?」






ま、まさか私って老けてみえるの?


それとも、もっと子供に見えるとか?

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