第49話

「え?1人増えてる?あんた誰?」






後ろから声がして、振り替えると茶髪のふわふわパーマの男の人がアイスを口にしながら不思議そうにこちらに目を向ける。


あっ……全員じゃなかったんだ。


えっと、1、2、3……これで全員揃ったかな?






「後で説明する。今は先に風呂入らねぇと。椿は大浴場に行きな?服は……凜、お前の借してやれ」


「いいわよね、まかしなさい」


「じゃあ、また後でね。しっかり体温めるんだよ。わかった?」


「はい」


「よし、いい子だね。……じゃあ。頼むな」






優しい瞳を私に向け頭を軽くポンポンとすると、更に上へと向かう階段を上っていった。






「あいよー、ほら、私達も行くわよ」


「は、はい!!」






大浴場は1階にあるらしく、さっきの階段を降りると長く続く廊下を再び歩き始めた。






「はい、ここが大浴場。覚えときなさい。服は今、持ってきてあげるから先に入ってて」


「はい!!あの、ありがとうございます」


「どういしたしまして。ほらさっさと入って体温めないと雅久に怒られるわよ」


「あっ、そうでした!ではお借りします」






扉を開けて濡れた服を脱ぎ全裸になると、冷えた体を抱きしめながら足早にお風呂へと向かう。

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