第47話

手首を捕まれ着々と歩みを進めていく雅久さんに対して私の足取りはどうしても重くなってしまう。






長い廊下を歩くと階段があり、そのまま手を引かれながら上っていくと辺りは仕切りがなく、とても高い天井で開放的な空間だった。


再び広い豪邸の造りに目を見張らせていると談笑する声が耳に入り、より一層鼓動が早まるのを感じた。






最後の一段を上り終え、深呼吸をしながら歩みを進めるとそこには雅久さんのお仲間さん達の姿が……。


い、居た!!ど、どうしよう!!まず挨拶だよね?!






「あ、あの……」


「おー!!雅久帰ったか!!……って誰だその女?!」


「……っ!!」






綺麗な銀色を輝かせている短髪の男の人は耳に光るピアスを揺らしながら目を丸くし私を凝視する。


急激に皆の関心が向いたことで気が動転した私は、思わず雅久さんの背中に身を隠してしまった。


すると女の人が私に近づき顔を覗き込んできた。






「なになに~?雅久の女?」


「俺の物」


「きゃーっ!!皆聞いた?俺の物だってさ」






恥ずかしさで雅久さんの背中に顔を押し当てる。

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