第42話
「よう。乗せてくれないかい?女性が雨に濡れて困ってるんだ」
大きな鳥さんは、こちらをじっと見つめた後ゆっくり近づいてきた。
目が合ったような気がする……。
ゆっとくり近づいてきた鳥さんは私の顔に頬擦りをした後、背中を私達に向けた。
「……今のなんですか?」
「椿、気にいられたんだね……お前見る目あるじゃん。でもこの子は俺のだからな?」
気にいられた、の?
少し怖かったけれど私の頬を尖ったくちばしで傷つけないようにしているのが分かりとても優しい鳥さんなんだと思い恐怖心が薄れていくのを感じた。
「よし。椿、乗るよ?」
「は、はい!」
そっとふわふわの背中に乗り、鳥さんに声を掛けた。
「鳥さん……乗せてくれてありがとうございます。雨が降っているので無理だけはしないで下くださいね?宜しくお願いします」
ふわふわで暖かい背中を感謝の気持ちを込めて優しく撫でた。
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