第23話
「俺と一緒に生きる?お嬢さん」
「……っ!!……え?」
全く予想もしていなかった言葉が返ってきたことに私は動揺を隠せなかった。
死ねないの?
絶望か、はたまた希望なのか……。
「それも……冗談ですか?」
「いや、本気。俺が面倒みてあげるよ、お嬢さんを」
そう言い彼が笑った時だったーー。
美しく大きなお月様が真っ暗な空に飲み込まれぬように強く輝きを放っていたのだ。
そんな強く優しい光が真っ暗な貴方を照らしている。
綺麗……。
この光景に瞬きを忘れてしまう程見とれてしまっていると、
「どうする?お嬢さん」
お月様に背中を押された気がした。
この人と、なら。
「はい……貴方と生きて、みたいです……」
私は今日、初めて彼に笑顔を向けたと思う。
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