第16話
「……い……おい」
「……んっ」
声がする……誰……?
まるで深い眠りから覚めたような感覚だった。
うっすらと目を開けると綺麗な顔をした男の人が不思議そうに私の頬をつついていた。
「お前なんでこんな場所で寝てるんだよ?……襲われたいのか?」
この人は誰?……寝てる?襲う?
あっ、お月様だ。
最後に見た美しいお月様が彼と私を照らしていた。
「おーい……聞いてんのかい?お嬢さん」
笑みを含んだ声が聞こえると、冷たい手の平で頬から首筋を辿るように優しく撫でられる。
「んっ……」
くすぐったい……。
徐々に意識がはっきりとしてきた私は、さーっと血の気が引くのを感じると慌てて起き上がり周囲を見回した……。
「……っ!!ここは……どこ?」
私、海に飛び込んだよね……どうして生きてるの?
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