悪意も好意も受け入れる覚悟をした海
七瀬さんも離れたね
あの絵描き、将来プロになれるだろうに奪われちゃうなんて
残り二人だけって
いやー爽快だわ
次は誰が奪っていくんだろうね
大海君じゃない?今古賀さんの近くにいるし
と、2-Aは残りの二人がどうなるか見ものだなって状態だ。
まだ2-Aは良い方だ
2-B、2-Cは興味ないと言った具合で
わざわざ移動してまで見たいもんじゃないとの事。
問題は今古賀さんと大海君がいる2-Dだ
減っていった事で今古賀さんへの悪意が強まってる。
今古賀は別に抜けなくていいんじゃない?
いけ好かない女とクズ男、お似合いよ
なんだったら私が大海君とっちゃおうかなー
でもアイツ見る目無いよ?今古賀にゾッコンだし
勉強できるからでしょ?私もできるから大丈夫だって
そしてアイツに今の彼氏この人でーすってしてやるんだから
これが、相葉から聞いた2-Dの状態だ
大海君本人がバカと公言してるが、感覚は鋭いんだと思う。
おそらく無意識に今古賀さんを図書室に連れている
連れていく姿の頻度が多くなってるから。
「友梨ちゃん、ホントに私達関わっちゃダメなの?」
「心配になる気持ちも分かるけど、今古賀さんを追い詰めるだけよ」
「うう・・・」
「しかし2-Dの状態がマズいな・・・」
「ゲームでも悪い噂はヤバいぞ、色々勝手に下がるから」
僕たちは今、放課後を2-Bの教室で雫と相葉と遊助と一緒に過ごしている。
今古賀さんと大海君をどうにかできないかと
しかし関われない、どうしたもんかと悩んでる。
「いっそのこと大海の奴、駆け落ちエンドで二人して姿消すのどうよ
お金は金船先輩に頼んで」
「それは・・・もう最終手段中の最終手段じゃない?」
それを金船先輩が受け入れるのかってところだが
でも冗談でご祝儀5億円を言ってきた人だ。
それに財閥の力で無理やり引き剥がすと言ってるから
頼めばしてくれそうと身勝手な事を思ってしまう。
「はあ、誰か今古賀の悪評を止めてくれねーかなー」
と遊助溜息をつきながら悪評を止めてくれと声に出した
「おい、今古賀の悪評ってなんなのか言ってみろ」
「!?」
「お、大海君・・・!?」
「待て大海、俺等はどうにかしたいと思った側だ」
「そうね、むしろ貴方達を後押ししたいのよ私達」
いつの間にか近くにいた大海君に、今古賀さんの悪評について聞かれてた・・・
だが、バカと公言してるがいきなり暴力に訴える人では無かった。
もし暴力的だったら今頃
今古賀さんは大海君の近くにいないか今古賀さんに痣があるだろうし。
会話を少し聞いていたのか大海君は冷静でいてくれてる。
「私が説明するわ、ただ、貴方・・・いえ、今古賀さんを悪く言う内容になるわ」
そこは抑えてちょうだい
でないと伝えられないからと相葉が大海君を説得している。
「・・・分かった、逃げなかったお前らを信じる」
今の彼は全てを飲み込み沈める荒れ狂う海だ。
そんな彼が抑えて相葉の聞いてくれてる
今古賀さんに拘ってたが、そういえば大海君への接触は考えてなかった。
ある意味一緒にいるから引き剥がす考えが出なかった。
「そして予想でしかないけど
今古賀さんが貴方を受け入れないのは、嫌いだからではないの」
自分に降りかかる悪評を貴方にまで巻き込みたくないから
それを大海君に伝えた。
「・・・なんか納得いったぜ。だからあんなに好きって言ってんのに断るのか」
そして睨みつけてきてた表情が
何かを覚悟したかのような表情になった。
「ありがとうよ、どこかその内いけると軽く見てた。
だがそれも止めだ」
そして急に割り込んで悪かったなと大海君は謝罪した。
「バカだから直球で行く。」
バカバカ言ってくるが、お前もバカじゃねか
俺を頼れっての。
大海君がそう呟きながら去って行った。
「これ、上手く行きそう?」
「結果的に橋渡しする事になったけど・・・」
「だが上手く行った所で、悪評はどうすんだ?一条もだ」
「彼の度胸次第じゃないかな・・・テストで決めるとかしそう」
そう、色々あったが
もうすぐ期末テストだ
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