私はあんたらの妹じゃない


小さいから妹みたいだとか

運動音痴でどんくさいだとか

保護欲を掻き立てられるだとか


言ってはなんだが、女の子として見ない男が嫌いだった。

なんだ勝手に人を妹扱いして、家族でもないくせに。

私は富士本司って言う女の子だ

お前らの妹じゃない


だから一人の女の子として見てくれた

一条先輩に靡いた

がヒモになるというクズ宣言をした。


それでどうしたものかと思ったら

男共がよってきた。

妹のように思ってる子がバカな男に引っかかったから

連れ戻すと。


連れ戻そうとするその精神は良い

だが妹とかふざけんな


女の子として扱ってもらえない屈辱が分かるか?

そう思う日々を過ごしていたら白金君が接してきた。

他と違って妹じゃなく、女の子として私を見てくれた。

どこをコンプレックスに感じ触れられたくないか

どう接して欲しいのか聞いてきた

私は妹みたいな扱い

そして運動音痴な所を触れないで

女の子として扱って欲しいと伝えたら、白金君は応えてくれた。


この人がいいなって思ってたら体育祭が来た

二人三脚で彼が手を上げた時、反射的に私も手を上げた。

たぶんこの時には彼の隣を盗られたくないと思っていたのだろう。

ただやらかした。私は運動音痴だ、確実に足を引っ張る。


そう後先考えず手を上げた事に後悔しつつも、彼は笑ってくれていた。

走りだした時、歩幅が明らかに違うのに私に合わせて、掛け声をしてくれた。

足の速さも、私に合わせてくれた。

ただ遅すぎて最下位だ、と項垂れていた所

彼から走り切ったなと最下位になった事より走り切った事を褒めてくれた。


その後の雨宮先輩と東谷先輩の走りは凄かった

周りが1・2と掛け声をする中、全力疾走をしたのだから。

掛け声すらなかった

極まればあんなのできるのかと思った。


その後、勇気をもって白金君を誘った

そしたらさっきの先輩方が食べさせ合ってた。ここ空気甘ったるいんだけど・・・。


同性同士で会話中

東谷先輩が私の身長に、たぶん妹みたいって言おうとしたのかな?

その部分を触れようとした際に

白金君が手で抑えて言わせないようにしていた。

相手によっては怒らせるだろうに、私の為に動いてくれたんだって嬉しく思った。


そして雨宮先輩と相談して決めた。

一条先輩・・・いや一条から離れると


そして一条に離れるのを伝えたらなぜだと手を伸ばしてきた

怖い

でも白金君がやってきて庇ってくれた

大切な女の子に乱暴しようとする奴は例え先輩でも許さないって


それで怯んだのか分からないけど、一条が去った。

そして大切な女の子って言ってくれた白金君と恋人になった。



ねえ、ヒール履いてみない?

え、ヒール?履いてみたいけど・・・どんくさいしコケるよ?

その時は俺が支えるよ。絶対似合うから、探してみない?

・・・うん、一緒に探そう・・・その、運動も良い?

運動音痴だから、楽しい思い出が無くて。

っ!いいよ!できないより、どうやれば楽しくできるか探そう!


白金君と人生を共に歩みたい

離したくない人だ

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