中間テスト

「遊助、勉強はやってきたか」

「ふ、東谷悠よ。勉強なんてしてない」

「お前バカだろ」

大海君が愛すべきバカなら、コイツただの馬鹿だ。

いや、よく勉強してないアピールからの高得点で

ホントはしてたがよくあるし、遊助も同じタイプだ。

「雫はどう?」

「うーんぼちぼち?」

「なるようになれって感じか」

「そうなっちゃうね」

と、会話をしながらもノートを開き、予習をしておく。

僅かな時間であっても最後まで勉強だ。

と、無常にもチャイムが鳴り、先生が筆記用具以外仕舞えと伝えてきた。


テストで勉強した成果をだし

休憩時間で次のテスト範囲をちょっとでも詰め込む。

それを数日間繰り返し、テストの返却の日になった


「悠、どうだった?」

「はい!」

雫に僕のテストを見せた

平均70点台と高得点だ。ただ数学は苦戦させられてしまった。

「やるー!はい私も!」

雫も負けまいとテストの点数を見せてもらった。

平均70点台と僕と同じ高得点だった

英語が低い感じがするが、赤点は回避してる。

「雫も頑張ったね」

「そりゃ、一緒に勉強とかしたからね」

そう言ってテストの答案を見せ合いして

ここダメだったーやこここれだったんだと。

答え合わせをしながら、どこが間違ってたのか

お互い見合って復習し、談笑していたら。


「今古賀ー!お前のおかげで赤点回避だー!」

と、今古賀さんに向かっていく大海君の姿があった。

ここの学校、40点未満で赤点だったはずだから、40点以上か。

今古賀さんは大海君を邪険に出来ず、はしゃぐ大海君の対処に追われている。

なんとなくだけど、大海君なら悪評を気にしないと思うんだけどな。

一度突き放されたのにまた向かっていく辺り、ゾッコンだと思うんだが。


「どう二人とも」

そう言って相葉が2-Bの教室にやってきた。

「お、相葉。数学は悪いけど平均70点だ」

「私は英語がダメだったけど平均70点だよ。友梨ちゃんは?」

「私はこれよ」

そう言ってテストの点数を見せてもらった

平均80点と高く、一番低くても60点台だ

「たっかー・・・」

「流石友梨ちゃん」

「ふふん、崇めよ」

といつになく相葉がドヤ顔してきた。

だがこの点数ならドヤ顔してもいいだろう



「助けてくれ東谷」

げっそりした様子の遊助がこちらにやってきた

なんかデジャヴだな。

そういって遊助はテストの点数を見せてきた。

その平均点数はなんと20点台

全教科が赤点と言う訳では無いが、壊滅的な点数もある。

お前、まさか、ホントに勉強してこなかったのか・・・

「足立君、これは無いよ・・・」

「お前ゲーム禁止にされるんじゃねこれ」

「だから困ってるんだ・・・」

「自業自得」

うわあぁぁぁぁぁ!

遊助は頭を抱えて机に突っ伏していた

お前バカだろ

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