起爆する爆弾
金船先輩と遭遇した数日後、
食堂で一条とハーレムが食事中
僕は遠い席で様子見をしてたところ
「よーっす一条!」
と言って、金船先輩は勢いよく一条の背中を叩いた
普通に痛そうな音がした
「いってぇ!何すんだ金船先輩!」
「にっしししし。愛情表現」
「お、おう」
そう言われて、一条は叩かれた事を怒ろうとしたが
金船先輩の言葉で勢いを削がれてた
食堂の値段と人数を見て金船先輩は語った
「いやーこの人数だと、学食でもお金かかるねー」
「そりゃなあ」
怪しく笑いながら
金船先輩が一条に有る事を言った。あまりにも唐突すぎた
「このハーレムさ。維持したいから、財閥のお金を使うってのどうよ?」
財閥の令嬢が、軽蔑される内容を口にした
「え、良いのか?」
「維持しようと思ったらお金かかるからねー。ま、しゃあないっしょ?」
「おーだったら使おうぜ財閥のお金!」
一条の奴、ヒモ宣言してるが、それは叶わないと僕は思う
想像でしかないが、財閥がヒモにお金を出すと思えない
返ってくるからお金を使う。返ってこないなら出さない
金船先輩、財閥から追い出されるんではと思っていたら
「・・・嫌だ」
「え?」
「雨宮さん?」
「そんな頼るどころか、寄生虫みたいに過ごすなんて嫌って言ったのよ!」
雫が抱えた爆弾が、起爆した
「寄生虫?本人がOKだしてるならいいじゃんか」
「そんなの腐るだけよ!人として終わるわ!私そんなの絶対嫌よ!」
いつになく激昂する雫
周りの野次馬はというと
とうとう爆発したか
雨宮さん真面目だから、そういうの受け入れないだろうなって思う
つかアイツあんなクズ思想になれるんだ。近づかなくて良かった・・・
おうやったれやったれ!
とハーレムを注目する眼差しでいっぱいだ
だがその中で金船先輩が
かかったな一条誠・・・と一条を軽蔑するように呟いていた
金船先輩、ハーレムメンバーじゃ
もしかしてハーレムの維持なんかする気はなく
独占するために不和を意図的に招いたのか?
だが、だとしたら今の呟きと矛盾する
そんな事とは他所に、激昂した雫と一条が問答を繰り返してる
「雨宮さん、分かってよ。金船先輩がOKだしてるんだ」
「分かりたくないわ!
いつまで続けてくれるか分からない生活なんてしたくないわ!
それなら貧乏でも充実した毎日を過ごしたい!」
雫が激昂しながらも、思いを伝える
だけど一条には伝わらなかった
「面倒くせぇなお前」
これがトドメになったんだろう
雫が、花が枯れる
一条の事が分からない。
金船先輩の事も、分からない。何がしたいんだあの人
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